こんにちは。今回は@すぷりんぐとしての公開です。
PCを持ってないゴミゴミの敗北者なので年明けにPS4版『星織ユメミライ Converted Edition』を購入しました。
これ↓↓
購入の決め手はヒロインの1人の主題歌をDucaさんが担当していたからという軽い気持ちだったのですが、これがなんとまあ面白い。敗北者としてエロゲをプレイしたのは2作目で、PS4版『蒼の彼方のフォーリズム』以来でした。あおかなも非常に面白いゲームだったのですが、星織ユメミライについて熱く語りたいモノがあったので今回記事を書くに到りました。
エロ抜きでエロゲやる意味がわからんというのもわからんでもないですが、作品に夢中になるほどソレで抜けなくなる性格をしているので私自信は満足しています。
ここでは共通√と6人の個別√のざっくりとした感想を書き、透子√、律佳√、そら√の3人に関してはそれぞれ単体で記事を書こうと思います。興味があれば是非そちらも閲覧お願いしますm(_ _)m
共通√
特筆して書くことはありません。別に良すぎるってことも無く悪すぎるってことも無く……カレー作る話はまあプレイした人みんな好きだよねって思いました。一人一人の個別√が長い分、共通√はこのくらいの長さがちょうどいいと思います。
逢坂そら√
School編 ★★★★☆
After編 ★★★★★
『星に想いを馳せる天文少女』
センターを飾るヒロイン。物凄く良い意味でスタンダードなシナリオだったんじゃないかと思います。ある一定の困難があって、それを乗り越えて成長するみたいなストーリーが見てて気持ちいいよねって価値観を持っているのですが、School編とAfter編の両方でそれを感じることができたことがとても良かったです。そら√は1番最後にプレイしたのですが、片方のシナリオでは困難を乗り越えて、片方のシナリオではイチャイチャするだけ……みたいな√がいくつかあったように思います。その点そら√ではプラネタリウムの完成に時間がかかったり、我妻師匠との関係に亀裂が入った後無理が祟って体調を崩したりとハラハラする展開が見受けられ、話が進んでもシナリオに飽きることがありませんでした。また、最後にそら√をプレイしたことによって、主人公の成長に新鮮さを感じることができました。そら√は他のヒロインの時系列と比べ少し未来の話になっており、主人公が我妻師匠の事務所から独立するところから始まります。最初こそ我妻師匠の支えから仕事が始まりましたが、そこから親友の家の建築を担当し、我妻師匠との衝突を成長と実績に変え、最終的に愛する人の夢を叶える場所を建築家として提供できたことは、他5人の√の中で1番建築家してるシナリオだったと思います。最後に主人公が建築家としての夢と目標を叶えていく姿を見ることができたのは、このゲームの締めくくりとして良いシナリオ選択ができたと思いました。
そして挿入歌、エンディングテーマ共に楽曲が素晴らしい√でもあります。『Star Linker』は今までとこれからの主人公とそらの関係性がしっかりと歌詞に表れています。『Celestia』は曲名のセンスに勝手に感動しました。おそらくどこかのブログで見かけたのを勝手に納得しているのですが、Celestiaという言葉に様々な意味はあれど、『そら』と訳すのがいいんじゃないかなあ。頭悪い部類に入る人間なので間違ってたらすみません。小ネタとしてはCelestiaっていう天体シミュレーションソフトもあるらしく、そこから律佳√でそらが土星のキーホルダーを選んだ意味や、もしや着ぐるみのしおにゃーとかも何か星に関係する元ネタがあるのでは?と思いましたが、さすがに考えすぎでした。
何はともあれ、星織ユメミライのセンターを飾るにふさわしい魅力は充分にありました。追加で個別に記事を書くので、そちらもよろしくお願いします。
篠崎 真里花√
シナリオ評価
School編 ★★★★☆
After編 ★★★★☆
『再開を‘‘やくそく’’した幼なじみ』
例によって主人公をずっと想い続けていた幼なじみが主人公とイチャラブする√です。
共通√の最序盤から2人きりで風呂に入ったり、他√では幼なじみの面倒くささを表さず主人公のことを応援してくれるなどなんだか恐いキャラクターだなと思いましたが、主人公との距離が1番近かったからこその恋愛が描かれた個別√でした。
正直山場らしい山場というのも無かった気がします。しかしSchool編で溺れた子供を助けるシーンや、After編の結婚式など心にグッとくる場面はいくつかありました。
結婚式が1番の山場じゃないの?と評価する方も多いと思います。実際私自身も真里花√は結婚式が1番印象に残った話でした。しかし、結婚を描く上でのAfter編の内容が薄いように感じました。School編では、幼少時代病弱だった真里花が両親の努力や小学生時代の主人公の献身的な行動に支えられて、高校生の篠崎真里花として生活できているんだ、そして私も誰かを支えることができるんだ。という話として描かれていない場面からSchool編までの真里花の成長が実感できるシナリオでした。じゃあAfter編になって、主人公と真里花がそれぞれ就職して、暇を見つけてイチャイチャして……2人が大人になって、高校生の時からどんな風に物事を考えて成長してきたかがイマイチ伺えないように思えました。結婚の前に何か1つ困難を越えるようなことがあれば、結婚式のシーンでもっと涙腺が緩くなることができたと思います。
シナリオとして納得できない部分があったからといって真里花√自体がダメというわけでは全くなく、真里花を大切に育ててきた真里花の両親。そしてこれから一緒に未来を歩む真里花と主人公。School編からAfter編を通して語られる『家族』と『愛』の物語は、プレイしていて優しい気持ちになれました。
星織ユメミライをプレイする上で真里花を好きになったのならその気持ちをずっと大切にしてください。
瀬川夏希√
シナリオ評価
School編 ★★★★☆
After編 ★★★★☆
『瞬間を逃さないクラスメイト』
あーもうマジでかわいい。何の情報も入れずにプレイした共通√ではコイツ立ち絵の作画おかしくね?なんて思ったりもしましたが、プレイを続けていくうちに特に気にしすぎることも無くなり、6人中5番目にプレイした個別√ではむしろめっちゃかわいいやん……とキャラだけ見れば個人的には1番初めにプレイした透子と同じくらい好きなキャラになっていました。
瀬川夏希という女の子は自分の恋愛に疎い、けれど人の恋愛を応援してくれるサブキャラのような印象を初めに持ちました。夏希は今までプレイしてきた4人の個別√をプレイしてきた感想が含まれていたり、直前にプレイした律佳√で何度も律佳のフォローに回ってくれたていたこともあり、個別√はどんなキャラの描かれ方をするんだろうと半分期待半分不安を抱えながら夏希√をプレイしました。しかし不安を抱えていた必要は全くなく、After編を終えた頃には満足のできるシナリオだったと感想を残すことができます。
School編では、主に瀬川夏希が写真に対してどう向き合っているのかが描かれていました。その中で私が惹かれたのは、『瞬間』を捉えて『遺す』ことを大切にしていたこと。写真を題材に描かれる作品としてはよくある設定なのかもしれませんが、卒アル委員としてそれを徹底的に貫き通したシナリオには非常に感動しました。野球部の試合を写真に収めること。卒アル委員としての活動の傍ら他人の想い人を写真に収めること。誰もいない学校の廊下や階段を写真として残すこと。高校で過ごす3年間を大切に、いつか卒業アルバムを見返した時に笑えるようにという心意気で活動する夏希の姿はとてもカッコよかったです。そして卒アル委員としての活動していく中で、夏希と主人公は徐々に惹かれあっていきます。特に夏希は自分の恋愛に疎く、恋人になる前もなった後も夏希の不器用な行動は微笑ましかったです。特に主人公が夏希に告白したシーンはとても好きで、『あたし……ガサツだよ?』のセリフにはもう……可愛すぎでしょ……
そして、このSchool編での1番の見どころは、夏希がしっかりと自分の夢を見据えたところだと思います。卒アル委員としての活動、カップルとしての日常。それぞれが描かれ、七夕祭りの役割とコンテストの入賞をやり遂げて……『過去と今、今と未来』を繋げることを大切にして、『みんなを笑顔にする』カメラマンを目指す。School編で経験したことを、After編やその先の将来にしっかりと繋げる夏希の真っ直ぐさと行動力が感じられるシナリオでした。
After編に関しては正直School編のエピローグのようだなと思いました。主人公を夏希が籍を入れたところから始まるのですが、プレイしている内は特に可もなく不可もなく……風呂入りすぎだなコイツら。
とはいえ同窓会のシーンはとても感動できるモノでした。具体的にはその直前の今までの人生を振り返るところから個人的に好きです。
『もしあの階段で出会わなかったら……クラスが違ったら……学校が違ったら……それでもどこかで俺は夏希と出会って恋をしていたと思う』
文章は端折っていますが、School編のCGを振り返る演出も含めて思わず泣きそうになりました。必然的に他のヒロインと恋仲になることができるギャルゲーにおいて、いやいや全然そんなことはないだろ(笑)と本心では思うかもしれませんが、きっとそれを表に出すことは野暮なことなんだろうなあ。私はこの一連の流れをゲームとは切り離して、一人の人生として振り返りたいと思ったシーンでした。
そして同窓会。純粋にいいシーンだなと思います。卒アル委員として必死こいて働いていた夏希の行動に多くの人が動かされて、恩返しとして自分に返ってくる。この学年にとって夏希の存在はとても大きいものだったんだなと読み取ることができます。
夏希√は青春だなあと感じることができるシーンが数多くあります。School編からAfter編にかけて、ゲームタイトルである『星織ユメミライ』のタイトルに恥じないシナリオだったと感じました。
沖原美砂√
School編 ★★★★☆
After編 ★★★☆☆
『水族館を愛する天真爛漫お嬢様』
主人公が住む汐凪市で数年前に潰れてしまった水族館の再建を目指すストーリー。しかしまあどうしてこんなシナリオになってしまったのかなあ……という消化不良な印象が強く残ってしまいました。
School編は七夕祭りに向けて実行委員として活動する主人公が、自然科学部に所属する先輩の沖原美砂をサポートするおはなし。沖原先輩の海に対する真っ直ぐな愛情を、主人公がどんな形でサポートできるか悩み、行動する姿はとてもカッコよかったです。何よりマリンピアしおなぎの模型を七夕祭り展示して、沖原先輩の両親に紹介するシーンが1番好きです。ああ、これからも主人公と先輩が共に歩んで行くんだなと実感した場面でもあります。
しかし問題はAfter編。マリンピアしおなぎの再建を主軸に話が進むのかなと思ったら、体感半分もやっていない気がします。After編は沖原先輩が通う大学の改築から始まります。具体的にはどこの誰が大学を改築するのかを決めるストーリーなのですが、結果的に主人公の所属する事務所はそのコンペに負けます。主人公と沖原先輩が大学の改築にあれこれアイデアを出していくシーンは見ていて非常に微笑ましかったのですが、その努力は実りませんでした。別にコンペに負けること自体はどうでもいいんです。努力が報われないことは現実でもよくあることですし、それをゲームで描くことも納得できます。じゃあその負けた悔しさをバネにマリンピアしおなぎの再建にさらに力を入れようという展開が納得できませんでした。言ってることはまともでとても熱い展開だと思います。でも直前のコンペに勝とうが負けようが、最悪コンペ自体が存在しなかろうがきっと主人公と我妻師匠の事務所は全力で取り組んで結果は同じだったと思います。しかし、悔しさをバネにした結果、主人公が頑張って『原子の海くらげりうむ』を盛り込むまでに到ったと解釈することもできます。このくらげりうむを作り上げることはこのAfter編において最大の見所だと私は思います。しかし、School編とAfter編を通して沖原先輩と主人公がくらげりうむを作り上げるに到ったのか、School編とAfter編を通して通してくらげりうむしか作り上げられなかったのか……シナリオが淡々と進んでいたイメージからかどうしてもネガティブに考えてしまう自分がいます。
ですがきっと答えは、主人公と沖原先輩が共に歩んできたからこそのオリンピアしおなぎとくらげりうむの完成なんだと思います。 School編ではマリンピアしおなぎは独自の魅力が足りなかったことが閉館の理由の1つだと考えられました。
After編では大学の改築にはそこに生活する人達の目線と声を大切にして建築をする姿勢が主軸に描かれました。
新生マリンピアしおなぎには描かれていないだけで、くらげりうむ以外の改善点が多く存在していると思います。それは間違いなくSchool編、After編を通して成長した2人が学んできた事、見てきたモノの集大成がそこに反映されているはずです。海の素晴らしさを伝えるために学んできた沖原先輩。それを建築家としてどう最大限に魅力を引き出すかのノウハウを学んできた主人公。夢を叶える物語としてのきっかけや到達点は充分に描かれています。
なんだか私自身が些細な言葉に囚われすぎていた気がします。沖原先輩√には中々辛口な評価を下している感想が多々見られました。
しかし、沖原先輩本人の可愛さやこれは他のブログの引用になりますが、After編は大人のフラットな恋愛模様が描かれます。他のルートより印象が弱くなってしまうかもしれませんが、この√だけプレイしないという選択肢は絶対に存在しません。√自体の欠点が見えている分、そこにあなただけの沖原先輩の魅力を見つけてみてはいかがでしょうか。
鳴沢律佳√
School編 ★★★★★
After編 ★★★★★
『自分の世界を奏でるピアノ少女』
いやあもう、ありがとう……ありがとう……って感じのシナリオです。この星織ユメミライの6人の中で間違いなく1番シナリオの出来が良い。
律佳√の魅力は何よりも『みんなと作る物語』だったこと。具体的には『汐凪フレンズ』が最高過ぎるんですよ。律佳√では他の5人のヒロインがとても親身になって律佳と主人公に関わってくれます。他の√では誰かが茶々を入れたり連絡を取ったりというのはありましたが、5人全員が積極的に関わるような√は律佳√が1番だと思います。そしてこの5人だけが『みんな』という枠に収まるわけではありません。行事委員長として様々な無理難題を共に取り組んでくれた秀一。音楽家として律佳の先を行く存在でもあり、近くて遠い肉親であっためぐる、そして鳴沢家の両親。その他立ち絵が無いキャラにも魅力はありました。コンサート班の石塚さん。手芸部の部長と部員達。バンドリーダーの麻倉先輩。この√でしか出番が無い人達も律佳を助け、協力し、School編を1つ丸々使って鳴沢律佳という人物を成長させました。律佳√ED『大切な人へ』の歌詞にもあるように、『みんなのおかけで 私がいる』仲間に支えられて自分の夢と歩むべき進路を見つけるシナリオはとても完成度が高かったです。
さらに詳しいことは律佳√単体でどんなセリフがあったのかを交えながら別記事を書くので抑え目にします。是非そちらのほうも閲覧お願いします。
雪村透子√
School編 ★★★☆☆
After編 ★★★★★
『気まぐれな、もう一人の転校生』
シナリオキャラ含めて私が1番好きなヒロインです。雪降る村の透明な子、雪村透子。そもそもこのヒロインのシナリオを見たくて星織ユメミライを買ったほどなのでちょっと贔屓目に見たっていいじゃない……いいじゃない……
透子√をプレイして思ったことは、『二人で歩くユメミライ』と例えられるようなシナリオだと思いました。共通√から伺える通りに、最初の透子は主人公と1番離れた場所にいます。真里花のように元々の距離が近いワケでもないし、先輩後輩クラスメイトが持つような特技があるわけでもありません。そして個別√に入った後も一筋縄では行きません。選択肢次第では唯一バッドエンド(?)が存在するヒロインでもあります。主人公との共通点は同じ転校生ということくらい。しかしこのヒロインが主人公と関係を深め、School編で誰かと関わることの大切さを知り、After編でしっかりと自分の夢を見つけることができたシナリオにはとても感動しました。
しかしまあ結構好き嫌い分かれそうなヒロインだと思いました。結構めんどくさい性格だったり、これから付き合っていく上で少しずつ距離を近づければいいって言ったその翌日に何故か透子めっちゃデレてるし。そして透子とイチャイチャしすぎて怒られるイベントがあったり、1番悲しかったのは多分透子√が1番天文部と自然科学部の出し物がしょぼい。そして他ヒロインにそのサポートを任せすぎ。どの√でも一応はこの七夕祭りに向けてって主旨でシナリオが進むので、そこが薄かったのが少し寂しいと感じました。
ただAfter編は律佳√に引けを取らない完成度だと思っていて、イチャイチャしつつも将来の事をテーマに話が進み、School編とAfter編の紆余曲折を経て最後の結婚のシーンで感動することができるのだと感じました。
そして何よりも主題歌が素晴らしい。透子√エンディングテーマ『しあわせの場所』はこの星織ユメミライの中で最高のテーマソングだと思っています。歌詞の至る所に透子を連想させる単語が散りばめられ、透子の人生を振り返るような、それでいて未来へ歩み出す2人を想像させる素晴らしい曲となっています。ただし、曲が良すぎるのもまた1つの問題でもあり……曲にシナリオが負けてるとは思いませんが、透子√があってこそしあわせの場所、しあわせの場所があってこその透子√だと感じました。それぞれが1:1くらいのパワーを持っていて、『まあでも透子√って主題歌ありきの√だよね』と言われかねない気もします。全然そんなことは無いんですけどね。
律佳√と同じように、透子√も個別で1つ記事を書きます。そこでは文章量気にせず思い切り感想を書くので、是非そちらも見てね!
雪村透子最高!
追記 個別記事書きました。
http://garukaneland.hatenablog.com/entry/2019/10/22/183152
全体としての感想
6人の√をプレイして疑問に思う部分はそれぞれあれど、こうしてインターネット上に6人分の感想を書き終えることができるくらいには満足できました。
プレイした順番は、透子→真里花→美砂→律佳→夏希→そらの順番で、あおかなの時のように最後に微妙なものを持ってきて失敗するようなことはありませんでした。
そしてPS4なんていうハードでエロゲをするのももうおさらば。また新しいゲームをするにしても、今度はパソコンの中でかわいい女の子達と出会えるように色々リアルの方を頑張りたいです。
それでは今回はここまで。次は個別√の記事で会いましょう。ノシノシ